1300万行
ClaudeがLean 4で書いたフェルマー最終定理の証明コード量
CVSS 8.8
全Chromiumで悪用中のV8型混同0-day(CVE-2026-85046)の深刻度
17.6倍
RustネイティブReact CompilerによるVite内コンパイル高速化(1,036ファイル実測)
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アンドリュー・ワイルズが1995年に証明したフェルマーの最終定理は、専門家による査読は経ているものの、証明全体をコンピュータが行単位で検証する「形式化」はされていなかった。コロンビア大学のTianyi Peng氏らは、Claude Fable 5.1相当の社内汎用リサーチモデルを使い、この証明をLean(証明のあらゆる論理ステップを省略なく明示させ、機械的に検証する定理証明系)へ変換する作業を進めた。作業には11日間で約60億出力トークンを要し、最終的な証明は1300万行のLeanコードとなった。証明の過程で3万300個の補題を生成し、そのうち2万9500個を最終証明で実際に使用している。これは数学の中核的証明ライブラリMathlibの約5倍の規模にあたる。検証はLeanのカーネルが持つわずか3つの標準公理だけを使って機械的に行われ、証明された定理の主張がMathlib収録の定義と一致するかを照合する専用ツールも別途用意された。作業はコロンビア大学が開発した協調プラットフォーム「Prove2Me」上で進められ、複数のAIエージェントが並行して補題を分担する形を取った。インペリアル・カレッジ・ロンドンのKevin Buzzard氏が成果をレビューし、内容を認めている。この取り組みは同校が進めてきたFLTプロジェクトおよびflt-regularプロジェクトの蓄積を土台にしている。
🧠 Leanのカーネル検証は機械的な照合である以上、証明に論理的な誤りが紛れ込む余地は原理的にない。ただし1300万行という規模は、人間の査読者が全体を通読して意味を追うことをすでに不可能にしており、「検証済みである」ことと「人間が理解している」ことの距離はむしろ広がった。この手法が数学界の査読不足という実務課題にどこまで浸透するかは、Prove2Meのような協調基盤がアカデミアの外の分野でも使われるようになるかどうかにかかっている。実測では11日という期間はワイルズ本人による証明の完成までの歳月とは比較にならないほど短いが、これは「新定理の発見」ではなく「既知の証明の機械可読化」である点は区別して評価すべきだ。
- 作業時間11日・出力トークン約60億で、Mathlibの約5倍にあたる1300万行のLean証明コードを生成
- 3万300個の補題を生成し2万9500個を最終証明に使用、検証はLeanカーネルの標準公理3つのみで機械的に完了
- コロンビア大学の協調基盤「Prove2Me」上で複数エージェントが並行作業、Imperial College LondonのKevin Buzzard氏がレビュー
💡 形式手法(Lean/Coq等)を使う開発者にとって、AIが数百万行規模の証明を数日で生成できることが実証された意味は大きく、ソフトウェアの正当性証明やコンパイラ検証など実務領域への応用速度が今後の焦点になる。
Anthropic
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2026-09-04
Googleは9月3日、ChromeのJavaScript/WebAssemblyエンジンV8に存在する型混同の脆弱性CVE-2026-85046を修正した。CVSSスコアは8.8で、細工したHTMLページを開かせるだけでサンドボックス内での任意コード実行を許す。開示前から実際の攻撃で悪用されていたことをGoogleが確認しており、2026年に入って6件目の実悪用済みChrome 0-dayとなる。修正はWindows/macOS向けChrome 152.0.7977.82/.83、Linux向け152.0.7977.82で提供され、数日から数週間かけて全ユーザーに展開される。脆弱性はサンドボックス内での実行に留まり、ホストの完全な制御には別のサンドボックス脱出や権限昇格と組み合わせる必要があるとされる。発見者のSalvatore Gulizia氏(ハンドル名Serotav)は8月4日に責任開示し、1,000ドルの報奨金を得た。
- CVSSスコア8.8、V8の型混同によりサンドボックス内で任意コード実行が可能、単独ではホストの完全掌握には至らない
- Windows/macOS向けChrome 152.0.7977.82/.83、Linux向け152.0.7977.82で修正済み、Edge/Brave等の他Chromium系ブラウザも追随が必要
Help Net Security
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▲ 36
2026-09-04
VPN事業者Mullvadは、一般向けに提供してきた暗号化DNSサーバーを2026年11月2日に停止すると発表した。同社は「プライバシー重視の公開DNSサービス運用は高度に専門化した仕事」であり、非営利のQuad9財団が既にこの領域を主導していると判断し、自前でインフラを持つのではなくQuad9への資金提供へ切り替える。これによりMullvadはVPNとブラウザという中核製品にリソースを集中できる。手動でMullvadのDNSを設定しているユーザーは期限までにQuad9の案内に沿って移行が必要。Mullvad Browserの初期設定利用者は自動的にQuad9へ切り替わるが、設定をカスタマイズしている場合は自動移行されない。iOS/macOSでMullvadのDNSプロファイルを使っているユーザーも、Quad9公式プロファイルへの入れ替えが必要になる。
- 停止期限は2026年11月2日、非営利のQuad9財団への資金提供という形で暗号化DNS事業への関与を継続
- Mullvad Browserの初期設定利用者は自動でQuad9へ移行、カスタム設定・手動設定・iOS/macOSプロファイル利用者は個別対応が必要
Mullvad
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▲ 187
2026-09-04
⚡ Dev & Engineering
oxcチームが8月にRust実装のReact Compilerを公開し、`@vitejs/plugin-react` v6.1.0が`{ compiler: true }`オプションで実験的にネイティブ対応した。従来のBabelベース実装を置き換えるもので、oxcプロジェクトリードは予備ベンチマークで「Babel比10倍以上高速」と説明する。ブログ運営元Outlyneが自社の1,036ファイル規模のReactコードベースで検証したところ、コンパイル部分だけで14.3秒から0.81秒へ17.6倍、ビルド全体でも22.1秒から9.3秒へ2.4倍に短縮した。try/catchブロックや分割代入プロパティ、計算プロパティキーなど従来のJavaScript実装で扱えなかったパターンにも対応し、リンターとビルドツールが同一バージョンのコンパイラを共有できるようになった。React Routerのフレームワークモードでは別途`@acusti/vite-plugin-react-compiler`が必要になる。
- 1,036ファイル規模の実プロジェクトでコンパイル時間14.3秒→0.81秒(17.6倍)、ビルド全体は22.1秒→9.3秒(2.4倍)に短縮
- try/catchや分割代入プロパティなどBabel版で未対応だったパターンをサポート、React Routerフレームワークモードは別プラグインが必要
blog.master.dev
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▲ 89
2026-09-04
Rails 8以降のActiveStorageに存在するCVSS 9.5の脆弱性「KindaRails2Shell」(CVE-2026-66066)は、未認証の攻撃者がRailsプロセスからアクセス可能な任意ファイル(環境変数やアプリのシークレットを含む)を読み取れるもので、これがリモートコード実行や横方向への侵害につながり得る。7月29日夜、セキュリティ企業Riettaは政府系クライアントを含む全顧客サイトへ緊急ホットフィックスを適用したが、営業時間再開前にはすでに悪用の試みが始まっていた。VulnCheckの調査では、パッチ公開から約1か月後に実悪用が本格化し、8月初旬時点でKindaRails2Shellに対して脆弱な公開Railsインスタンスが約7,000件確認されている。
- CVSSスコア9.5、未認証で環境変数やアプリシークレットを含む任意ファイル読み取りが可能、RCEや横展開に発展し得る
- パッチ公開から約1か月後にVulnCheckが実悪用の本格化を確認、8月初旬時点で脆弱な公開インスタンスは約7,000件
Rietta
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▲ 58
2026-09-04
Go 1.27で追加された新JSON実装`encoding/json/v2`について、Daniel Lemire氏がtwitter.json・canada.json・citm_catalog.jsonの3種のデータセットでベンチマークを行った。旧実装とv2はUnicode検証や大文字小文字の扱いが異なるため単純比較はできないと前置きした上で、`any`型への非構造化デコードではv2が1.5〜2.3倍高速、`any`型のエンコードでは最大2倍高速という結果を示した。一方、型付き構造体の往復変換ではv2のエンコードが旧実装より約1.5倍遅くなるケースが確認された。Go 1.27へアップグレードするだけでコード変更なしに非構造化データのデコード・エンコードは高速化するが、スキーマに基づく構造体処理では速度が悪化しうるため、移行前に自分のワークロードで実測することが必要となる。
- `any`型への非構造化デコードはv2が旧実装比1.5〜2.3倍高速、エンコードは最大2倍高速
- 型付き構造体の往復変換ではv2のエンコードが旧実装より約1.5倍遅くなるケースを確認、移行前の実測が必須
Daniel Lemire
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2026-08-29
NX(No eXecute)ビットは一般にスタックオーバーフロー攻撃を防ぐセキュリティ機構として語られるが、著者はARM64のハイパーバイザー開発で全く別の役割に遭遇した。ARM CPUは実行可能とマークされたメモリを「Normal」メモリとして扱い、そこから投機的に命令フェッチを行う。著者のハイパーバイザーではアドレス0番地にロックされたbootromが存在し、`blr`(分岐命令)による分岐予測ミスがこの領域への投機的フェッチを引き起こしてクラッシュしていた。Device メモリへの変更は投機的なデータアクセスは防げても投機的な命令フェッチは防げず、根本的な解決にはNXビットで当該領域を非実行可能にする必要があった。ペイロード以外のハイパーバイザーメモリ全体を非実行可能にすることでバグが解消し、副次的にセキュリティ強化にもなったという。
- ARM CPUは実行可能メモリを投機的に命令フェッチする仕様上、ロックされたbootrom領域(アドレス0)へのミスフェッチがクラッシュを誘発
- Deviceメモリへの変更は投機的データアクセスのみ防止、投機的命令フェッチの防止にはNXビットによる非実行可能指定が必須
purplesyringa.moe
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2026-09-03
Brown大学のPLAIカリキュラムで使われる教育用フレームワーク「SMoL(Standard Model of Languages)」向けに、開発者Tony Garnock-Jones氏が対話的IDE「smolts」を公開した。TypeScriptとSvelteで実装され、`https://smol.leastfixedpoint.com/`でWebアプリとして動作する。S式で書いたプログラムをステップ実行しながら、継続・環境・ストアといった言語処理系の内部状態をエディタ上に直接注釈表示する。逆方向へのステップ戻りや「カーソル位置まで実行」機能も備え、ブラウザ内でGitベースのプロジェクト管理も行える。開発者自身は「半分完成」の状態でstate管理に既知のバグがあると明かしているが、言語実装の内部を可視化する教育アプローチの有効性は示せているとしている。
- TypeScript/Svelte製、S式プログラムのステップ実行時に継続・環境・ストアをエディタ上へ直接注釈表示
- 逆方向ステップ戻りと「カーソル位置まで実行」に対応、ブラウザ内Git管理も統合、開発者自身は「半分完成」と明言
eighty-twenty.org
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2026-09-04